磯部浅一手記(後編冒頭)

後編の冒頭部分

 

獄中感懐(昭和十一年三月廿一日より手記を記す 此の日 春季皇霊祭)

一 革命は不惜身命の祈りなり

二 革命とは国家改造の案にあらず又改造することその事にもあらずして祈りなり。難行苦行なり。投獄せらるることなり。国賊と云はるることなり。軍の攪乱者と云われ、せん動家と云はれ、あらゆる悪罵、チュウショウの真中に於て魂をつくる事なり。